ビットコインの仕組み（2）維持管理ネットワーク

第一回目は送金についてご説明しましたので、第二回は維持管理ネットワークについてご説明します。

ビットコインは誰が管理しているのか

ビットコインは企業や国家が管理しているのではありません。
それでは何が管理をしているのかというと、それは「コンピューターのネットワーク」です。

ビットコインの通貨の発行や取引情報はすべてがコンピューターネットワーク上に分散され保存されます。

この取引記録のおかげで、通貨の偽造や二重払いなどを防止することが出来ます。

維持管理ネットワークの参加者

【マイナー】

ビットコインの維持管理ネットワークに参加する人

【マイニング】

維持管理ネットワークの作業

維持管理作業に参加するとビットコインの報酬を得ることが出来ます。
作業に参加することは自由で誰にでも可能です。
知識があればビットコインのソフトウェアをコンピュータにダウンロードしてインターネットを介して始めることが出来ます。

近年はチームで作業に参加する人が増えましたが、このチームの事を「マイニングプール」と呼びます。

ビットコインの維持管理ネットワークでの作業

実際に維持管理ネットワークの作業はなにがあるのでしょうか。
大きく2つあります。

（1）取引情報が不正ではないかの確認
（2）取引履歴データベースへの記録

以上です。
では、それぞれを詳しく解説します。

（1）取引情報が不正ではないかの確認

不正取引にはこんなものがあります。

・ＡがＢへ10BTC　のような偽の送金データをネットワークに流す「なりすまし」
・Ａ（10BTCのみ所持）がＢとＣへそれぞれに10BTCを送金する「残高の二重使用」

上記の対策としてはこうなります。

「なりすまし」への対策

公開鍵・秘密鍵暗号技術を用いてＡ以外がＡになりすまして送金を行うことを防いでいます。
公開鍵・秘密鍵の技術はインターネットのクレジットカード決済で使用される技術でセキュリティ対策としては一般的です。
これで分かることは「本人が送ったこと」と「送信内容が改ざんされていないこと」の2つです。

「残高の二重使用」への対策

二重使用の対策はビットコインの全取引履歴を参照して残高が不正に水増しされて使用されていないかを確認することになります。
※ビットコインはやり取りのすべてが記録・公開され維持管理ネットワークに送られます。

分かりやすく言うとこうなります。
1）Ａが過去に取得した情報を見ると現在10BTCしかない
2）ＡがＢに10BTC送ると残高は0
3）残高0のＡがＣに10BTC送金　←二重使用

（2）取引履歴データベースへの記録

ビットコインの不正を防ぐために全移動履歴データベースの帳簿の作成が重要です。
このデータベースのことをブロックチェーンと呼びます。

ビットコインの取引が不正ではないと確認されるとブロックチェーンに追加されます。
追加作業は10分毎にまとめておこなわれ、このまとめたものをブロックと呼びます。

ブロックについては次回ご説明します。